経営支援事例

職員の戦力化による経営改善

対象企業プロフィール

業種 人数 売上規模
医療・介護 57.8(正職員換算) 5億6千万円

起きていた問題

約10年前に大きな経営危機の時期があり、この10年間、人員を減らすなど費用削減努力でなんとか黒字にしてきたが、外来が減少し売上も減少し、費用削減も限界となり、一昨年度の決算で赤字に転落した。これ以上の費用削減は職員の疲弊感もあり、収益拡大の戦略策定こそが、この企業の課題といえる。

改善後の結果

医療では24時間在宅支援診療所の取り組みを強化すること、介護は稼ぎ頭の訪問看護、居宅介護支援に注力し、売上・利益共に増加、翌年に黒字化した。

課題解決に向けた改善の流れ

課題解決に向けた支援の流れ

ビフォーアフターの変化

Before

課題解決・ビフォー

After

課題解決・アフター

支援のポイント

解決POINT1:赤字の原因と中期ビジョンの明確化

主に費用削減による黒字化が長く続き、大きく打開する展望が見えていなかったため、中期ビジョンを示し、収益増による黒字化の方向を明確にしたこと。中期ビジョンには一定の資金確保が必要なため、すぐにできることとできないことを明確にした。施設改修なども長らく行ってこなかったが、患者増の目的が明確な提案は積極的に取り上げ、施設改修、IT化(電子カルテ導入)をすすめた。

解決POINT2:分析の結果、医療(診療所)と介護の取り組みを明確にしたこと

診療所では24時間在宅支援診療所への集患のため、医師と事務長で近隣の医療機関に営業をかけた。健診では企業などに事務長、役員で営業を行った。不十分でも事業所ごとに自施設の分析を行わせた、対応策を提案させた。医師確保では新たな医師紹介会社と契約を結び、当面非常勤医師を確保。介護では、必要な人員確保のため、様々なツールで職員を確保した。

解決POINT3:中期ビジョンの明確化と職員の戦力化

この10年間経費節減に取り組んできて、黒字を維持してきたが、赤字となったことで展望が見えず職員が疲弊していた。そこで、中期ビジョンを示し、それに向かった職員の力を引き出す職員の戦力化に取り組んだ。(1)全職員面接を行って、職員の考えていることを把握し、どんな些細な提案でもすぐに取り組んだ(2)幹部全員に経営分析の研修に参加させ、幹部としての自覚を促した(3)事務長や役員でなかったが、理事会に出席させた

担当コンサルタントから支援後の所見・コメント

医療、介護は資格業種であり、医師、看護師、PT、OTなどの専門職が確保できないと事業所経営は維持できません。近年医療に関わる職種の有効求人倍率が高まっており賃金も上昇傾向にあります。従って事業所のある地域ニーズ(医療圏や人口動態を加味した医療ニーズ)にかみ合った医療・介護のビジョンをしっかりもたないと、人材を効率的に運用することは困難です。経営者と共に、施設展開も含めた地域にかみ合うビジョンの提示を行い、その上で医師、看護師、介護スタッフの確保、及び幹部職員の自覚を促し、全員面接による職員の戦力化に努めました。中小企業の役員の経験を活かし、経営者、現場とコミュニケーションをしっかりとり、経営者、職員が腹落ちした支援に心がけました。

中小企業診断士・折笠勉
折笠 勉
医療、介護の経営改善、ISO9001導入支援、企業研修講師(リーダーシップ、コミュニケーション、階層研修)、執筆

折笠勉のプロフィール

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