支援企業概要
従業員10名ほどのファブレス製造業。 大手自動車メーカーへの部品供給が売り上げの大半を占めている。 HPは以前より運営しており、Google広告などWeb広告を出すこともあったが、受注のほぼすべてを展示会など地道な営業で獲得していた。
経営課題
大手自動車メーカーからの受注は安定していたが、顧客の幅を広げたいと以前より模索していたがうまくいっていなかった。 営業社員の活動では限界もあるため、HPを活用した受注獲得を重要視しており、HPの改修などに前向きな状況であった。

支援のポイント
支援内容
HPでの集客を考える最初の一歩は、顧客について考えることでした。
自社の製品をどのような顧客に届けたいか、その顧客はどのような情報を求めているのかを社内全体で考えていただきました。
その結果、これまで顧客としてとらえていた自動車業界も大切にしたいが、自社の製品を役立ててもらえる業界にも注目し、今までと違った顧客獲得を目指すことに決まっていきました。
あたらしい業界で新規顧客を獲得する方針が決まりましたが、そのためにはこれまでとは違った情報発信が必要でした。
それまでのHPや営業パンフレットは良くも悪くも業界に特化していて、自動車業界の方が見ればわかるが、それ以外の業界の方のことはまったく意識されていない状態でした。
いくつかの業界に絞り込みましたが、その業界の方はどのような課題があるのか、自社の製品ではどう解決できるのかを整理し、HPへ表現していくことに時間をかけました。特に注意したのは、単なる商品紹介ではない、ということです。
顧客の課題に対してどのような取組・サービスが提供できるのか、その過程で重要な製品情報に注目して情報発信を始めました。
支援にあたり、初めに伝えたことが一つあります。HPでの集客はすぐに効果が出るものではない、地道に続ける必要がある、ということです。
HPで情報発信をするにあたり、顧客の動きを仮定することが重要です。顧客はおそらくこういうキーワードで検索するだろう。自社のHPを見たらおそらくこのページをみて、次にこのページを見るだろう、そこまでみて興味があれば問い合わせにつながるだろう、という想定です。
情報分析では、はたしてその過程が正しかったのか、データをもとに検証することから始めました。想定通りいかず問い合わせにもつながらないというネガティブなケースもあれば、想定通りではないが問い合わせになっているという気付きを得られるケースなど様々です。
定期的な情報分析とHPの更新を繰り返すことで、HPでの集客が現実のものとなっていきます。
成果
濱田 良祐
支援した中小企業診断士支援開始当初はHPでの成果が全く上がっていない状態でしたが、
全社的にHPを活用した営業に注力していただいたことが成果につながったと考えています。
中小製造業でも積極的にHPを活用することでうまくいくと確認できた支援でした。